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上武山地
【じょうぶさんち】


群馬県西南部と埼玉県北西部にまたがる山地。山名は上野(こうずけ)国と武蔵国にまたがることによる。本県では荒川の左岸にある山地で,南西縁を山中地溝帯に画され,西端の二子山(標高1,166m)を最高点に,父不見(ててみず)山・塚山・城峯(じようみね)山・不動山・陣見山・鐘撞堂(かねつきどう)山へと主脈が走る。地質は出牛(じゆうし)街道付近を走る出牛国神断層を境に,東部は三波川結晶片岩,西部は秩父(ちちぶ)古生層が分布する。東部は不動山・鐘撞堂山などの500m以下の山地で,開析が進み分水界は南部に位置し,北側に谷が広く発達する。西部は二子山・城峯山など,主脈が標高1,000m前後の山地で,分水界は北部に位置し,南側の開析された谷は広く,緩斜面のあちこちに集落が分布する。当山地には,上武・長瀞(ながとろ)玉淀の2つの県立自然公園があり,二子山・城峯山・宝登(ほど)山などの山々や,古くからの峠路は,ハイキングコースとして親しまれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7049896