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都幾山
【ときさん】


慈光山・都幾(つき)山ともいい,都伎山とも書く。比企(ひき)郡都幾川(ときがわ)村と小川町の境界にある山。標高540m。県立黒山自然公園と長瀞(ながとろ)玉淀自然公園にまたがる。都幾川村西平(にしだいら)の北西方に位置する山群の総称で,狭義には慈光寺背後の約450mの円頂峰(興地の峯・鐘嶽)をさす場合もある。秩父山地東端部の結晶片岩からなる緩やかな丘陵状の山で,いずれも展望は得られない。南側山腹には,慈光寺付随の禅道場の霊山院があり,東側中腹には関東最古の寺といわれる名刹慈光寺がある。この寺には埼玉県唯一の国宝法華経一品経をはじめ,開山塔・銅鐘など国指定文化財,青石塔婆・文殊菩薩坐像など県指定文化財,慈覚大師お手植の県指定天然記念物タラヨウジュなどがあり,全盛期には慈光七十五坊といわれた。現在は坂東札所9番観音霊場としても知られている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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