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三峰山
【みつみねさん】


秩父(ちちぶ)郡大滝村の東部にある山。標高1,102m。秩父多摩国立公園の埼玉県側の中心地で,荒川本流とその支流の大洞(おおぼら)川にはさまれ,秩父湖南東岸に位置する。地質は,古生層の粘板岩や砂岩などからなり,ブナ・カツラ・カエデなどの広葉樹におおわれている。「新編武蔵」に「雲採・白岩・妙法ケ嶽の三つは……即ちこの山を称して三峰山とよへり……」とあるように,古くはこれらの3山を三峰と呼んでいたが,今は「景行天皇即位四十二年……三之峰の高を称してなつけて三峰の宮と称したまう」(新編武蔵)という縁起をもつ三峰神社付近の山をさすようになった。山頂の三峰神社は,古くは将監(しようげん)峠や十文字峠を経て甲斐や信濃から,また現在でも関東一円から多くの参詣者を集め,信仰の山として知られる。山頂へは大輪からロープウエー,また二瀬ダムからの県有料道路(大型バス乗り入れ可能)で達することができる。奥秩父縦走コースの玄関口にあたり,三峰・雲取自然研究路の基点でもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7052012