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蓑山
【みのやま】


美の山とも書く。秩父(ちちぶ)鉄道皆野(みなの)駅南東約2kmにある山。標高587m。県立長瀞(ながとろ)玉淀自然公園のうち。桜並木の続く美の山観光道路一帯は自然公園特別地域に指定され,山頂付近は国の国民休養地になっている。この山は,県が埼玉百年記念公園の1つとして,約1万本の桜を植えたので,「関東の吉野山」とも呼ばれる。昔,秩父国造知々夫彦命は霖雨が続き農作物が被害を受けたので,この山に登り祈晴祭を行い農民を救ったと伝えられ,このとき知々夫彦命が蓑をそばの松にかけたことから,この山を蓑山と呼ぶようになった(蓑山神社由緒)。また,日本武尊が東征のとき,蓑を置いて休んだことによるとも伝えられる。地質は長瀞系の結晶片岩とそれを貫く蛇紋岩からなり,クヌギ・コナラ・アカマツ等の林におおわれる。秩父鉄道皆野駅から蓑山神社を経て約1時間で山頂に達し,山頂には展望台・遊歩道等のレクリエーション施設のほかマイクロウェーブ中継所があり,秩父連山・上信越・日光などの山々を望むことができる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7052125