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武蔵野台地
【むさしのだいち】


本県と東京都にまたがる洪積台地。東京都青梅(おうめ)市を扇頂として東方に開く多摩川の扇状地。この台地の南部は多摩川を境とし,北西部は加治丘陵と入間(いるま)川によって限られる。東京都の台東区から大田区に至る山手の台地が東端で,荒川低地・下町低地に接する。標高は扇頂部で180m,扇端部は20m。県内の武蔵野台地は柳瀬(やなせ)川を境として,この川以西の台地を川越台地,以東の台地を野火止(のびとめ)台地と呼ぶ。台地上は,下末吉・武蔵野・立川の各ローム層が堆積,一般に地下水が深いので,開発が遅れ,雑木林が繁茂していた。江戸中期頃から,松平信綱や柳沢吉保らによって大規模な新田開発が進められた。これが短冊型地割と屋敷林に囲まれた農家によって特色づけられる武蔵野新田である。国木田独歩の「武蔵野」などに書かれた雑木林も,近年の都市化の進展に伴い,急速に姿を消している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7052250