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北根山
【きたねやま】


鴨川市長狭(ながさ)平野からみて北の山を指す総称。鋸(のこぎり)山と清澄山を結ぶ山系の中間部分をいう。安房(あわ)郡と君津郡との境に当たることから郡界尾根とも通称する。最高峰は鴨川市大川面(おおかわづら)の安房高山(通称アワンタ)で,標高364.9m。山すそは砂岩・泥岩・礫岩の互層,中腹より上は暗灰色細粒シルト岩からなり,両者とも新第三紀三浦層群に分類される。長狭平野を限る急峻な断層崖と起伏に富んだ尾根は,同平野南部のなだらかな嶺岡山とは対照をなす。安房高山には浅間神社があり,毎年5月に大川面の人々が祭礼を行ったが,最近ではふもとの神明神社で行い,浅間神社には区長が代表で参拝する。安房高山の西は愛宕山で,石祠が2つあるだけの愛宕神社があり,その西には同市横尾から君津市三島ダム方面へ通じる三島トンネルがある。山中の鴨川市北小町(きたおまち)からは銘川(めいかわ)樅と称する良材を産する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7054152