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平砂浦
【へいさうら】


館山市の南部,東京湾口に臨む砂浜。長さ7km・幅2~3km。西岬(にしざき)と富崎に挾まれる。海岸の砂丘は汀線に並行して並び,成長して高度を増し内陸に向かって移動する。この砂丘は海底にある厚さ30mの含貝化石砂層の海食と,内陸の小沼・小原・藤原などにある厚さ30~40mの海成砂層の小河川による運搬作用により形成された。内陸の砂丘は海岸線に直角の方向に延び,背後の高さ90mの丘陵上にはい上り,いわゆる「砂山」を形成している。砂丘間は海成砂層がはぎとられ,基盤の豊房層が露出して水田となっている。第2次大戦後,砂防林・砂防垣の工事が進み,現在では大部分が松林となっている。その中を第1房総フラワーライン(洲崎~南三原,30km)が一直線に走り,途中にはゴルフ場や熱帯植物園を中心とした大規模なレジャーセンターが建設され,新しい観光名所となっている。平砂浦に注ぐ川には体長1m以上ものウナギが生息しており,神戸(かんべ)のオオウナギとして市天然記念物に指定。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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