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保田湾
【ほたわん】


鋸南(きよなん)町保田の西,浦賀水道に面した湾。北の明鐘岬と南の亀が崎に抱かれる。延長約1km。海岸は小岬と砂浜が入りまじる小リアス式ともいうべき海岸地形で,一帯が明治期以来の海水浴場となっている。関東大震災の際砂浜が陸地化し,以後内房屈指の海水浴場としてシーズンには数十万の避暑客でにぎわう。海岸線と並行して走る国道127号沿いに保田の市街地が発達し,そこを中心に多数の民宿が分布している。海岸線中央には保田漁港があり,鮃魚類の水揚げが多い。また漁港の南,吉浜海岸埋立地につくられた港からは京浜方面への砕石の積出しが盛んに行われている。保田湾に流れ込む保田川河口近く,国道127号に面した空地には,元禄年間の浮世絵師菱川師宣の誕生地を示す石碑がたてられている。また海岸べりの別願院(通称浜の寺)には菱川家の礎石がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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