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八幡の藪知らず
【やわたのやぶしらず】


市川市の葛飾八幡宮の南,国道14号に面する約20m四方の藪。昔は広大な森であったともいわれるが,すでに江戸期の「葛飾記」には「森余り大きからず,高からず」とあり,「神野山日記」にも「十四五間が程」と見える(房総叢書)。森に入ると出られなくなると伝えられ,立入りが禁じられてきた。その理由については諸説あり,「葛飾記」には平将門のたたりといい,「葛飾誌略」には日本武尊東征の際の陣所であったからとも,葛飾八幡宮の旧地であるからとも伝え,また,行徳の入会地で八幡の人は入れなかったためともいう。現在は竹藪と雑木林になっており,中央に石の鳥居と石の祠がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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