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姉島
【あねじま】


小笠原諸島母島(ははじま)列島中の島名。母島の南に位置し,東に妹島があり,その北の平島との間に姉島瀬戸がある。島の周囲6.948km・面積172.74haで民有地および村有地は6.73ha(小笠原諸島概史,昭和11年調査)。古くは延宝3年の島谷市左衛門らの巡島記に姉島の草木が詳記してあるという(小笠原島記事拾遺)。文久2年,水野忠徳らの巡島の折に姉島と仮名をつけ,母島北村の小名の1つとして記録されている。明治期に入るとその初期に田中鶴吉が島にブタを数頭放牧し,同じく宮本某がヤギを放牧した記録が見える。明治27~28年頃から島へ移住が始まり,同32年には,母島沖港と姉島北浜を結ぶ月1回の定期航路(ボート)が開設された。また明治36年の字名更正の時,母島沖村に所属。放牧・農業が行われていたが,昭和19年の引揚げの時期には,すでに無人島であった(小笠原島志)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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