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八丈島
【はちじょうじま】


東京の南約290kmにある火山島。八郎(はつちよう)島・女御之(によごの)島・女護島・女国(によこく)・八嶽(やたけ)島ともいい,また,はるか沖にあることから沖の島(南方海島志),黄八丈が織り出されるところから綜嶼(いとしま)ともいう。面積68.33km(^2),海抜854.3mの八丈富士(西山)と海抜700.9mの三原山(東山)の2つのコニーデ型成層火山によって形成されたひょうたん形の島。三原山は古い火山であるが,八丈富士は比較的新しい火山で,江戸期にはしばしば噴火し被害をもたらした。島には平坦地があり,伊豆諸島で唯一の水田が見られる。亜熱帯と温帯との境界にあたり,黒潮本流に囲まれているため,年中草木の緑が絶えることがない。江戸期は流刑地とされ,島内には多くの史跡が見られる。熱帯植物・玉石垣・八丈太鼓など独特の諸風物を有し,特産品の黄八丈は,室町期にはすでに本土に知られていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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