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聟島
【むこじま】


小笠原諸島聟島列島の中央部に位置する島。島の周囲11.001km。別名ケーター島とも呼ばれる。面積347.03haで,そのうち9.51haが民有地および村有地である(小笠原諸島概史,昭和11年調査),明治14年,田中鶴吉が島で牧畜を始め,移民が始まる。翌15年には1戸・2人の居住者が見られる。行政的には,明治36年の字名更正により,旧6字が駒ノ平(こまのだいら)・初寝村の2字に統合され父島の大村に所属。産業は牧畜業と製糖業で,牧畜は明治18年に牛8匹・羊12匹が見られる。製糖業も明治期から大正期にかけ盛んに行われ,明治32年からの横浜~小笠原島間の定期船(月に1回)が年に2回(6月・8月)往復とも寄港。同年父島~聟島間にも月1回の定期船(ボート)が就航,聟島南浜に入港。明治36年には人口30人余,同38年には畑4町歩。第1次大戦後は,サトウキビの暴落により人口は減少,明治19年の引揚げの時は,放牧の管理人を少々残すのみであった。現在は無人島である(小笠原島志・小笠原墓参実施報告書)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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