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円海山
【えんかいざん】


古くは長野山・十国見・八州見ともいわれた(新編武蔵)。横浜市磯子・戸塚・港南の3区の境にある山。標高153.3m。山名は江戸期前半,山腹に円海山清浄院が草創されて以来その山号をとり呼ばれるようになったという。それまでは長野山と呼ばれていた。十国見の名は頂上から駿河・甲斐・伊豆・相模・安房・上総・常陸・上野・下野・信濃など10国が眺望できたことによる。また八州見の名は,関八州を一望に見渡すことができたことに由来する(同前)。円海山の名の由来となった清浄院護念寺は,鎌倉光明寺71世の浄誉が開山した寺で,峰の灸として知られた。地質は新第三紀鮮新世の上総層群の凝灰質砂岩層からなる。周辺は円海山近郊緑地特別保全地区に指定され,鳥獣保護区域ともなっている。また,峰・氷取沢・瀬上などの市民の森も開設され,市民の憩いの場となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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