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神山
【かみやま】


足柄下郡箱根町元箱根にある山。箱根火山のカルデラ内,中央火口丘の1つ。箱根山中の最高峰で,標高1,438.2m。南に続く駒ケ岳と同様展望にすぐれる。山体は成層火山で,北に冠ケ岳を従える。大涌谷や早雲地獄といった活動中の噴出地は神山の中腹に当たる。現在の芦ノ湖や仙石原を造った神山山崩れは3,100年前に大涌谷・冠ケ岳方向に起こった水蒸気爆発である。神山は成層火山であるが,その活動からすると複式火山ともいえる。西の湖尻側には溶岩流の地形が残る。箱根山縁起によると,利行上人が神山の一角に堂を建てたとあり,かつては駒ケ岳と同様神の住む山,神を奉った山であったことがしのばれる。落葉広葉樹林に覆われてブナ林も認められ,箱根山中で自然林の多く残る山で,南の駒ケ岳と好対照をなす。登山道は駒ケ岳へ向かうほか,強羅から早雲地獄を経てくるもの,大涌谷から冠ケ岳を経てくるものがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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