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亀ケ谷坂
【かめがやつざか】


鎌倉七切通の1つ。鎌倉市山ノ内と扇ガ谷4丁目を結ぶ峠坂。亀ケ井坂ともいう。国史跡。現在も両地域の往還路として利用されている。亀ケ谷は鎌倉期の呼び名で,現在の扇ガ谷地域の総称であった。この坂と寿福寺の山号「亀谷山」が古い谷名をつたえているだけである。峠路が急坂なため,この坂を登っていく亀が途中でみなひっくり返ったので亀返坂(かめかえりざか)と呼んだという説もある。北条泰時が仁治元年10月に険難な山ノ内道を修造して,巨福呂坂を越える道が整備されるまでは,この坂を越えていたものと思われる。巨福呂坂開通後も,「吾妻鏡」建長3年12月3日条の鎌倉中の小町屋を免許した中に「亀谷辻」が見えており,この坂を利用するものの多かったことを示している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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