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掃部山
【かもんやま】


古くは鷹巣山・伊勢山・鉄道山とも呼ばれた。横浜市西区紅葉ケ丘にある高台をいう。標高30m。下末吉台地の一部。鷹巣山の旧名は不明。伊勢山の名は,今伊勢山にある皇大神宮が明治3年以前には当山にあったことにちなむという。鉄道山の名は,明治5年に横浜~新橋間に鉄道が敷設された際,当山に機関車用の水池が設置され,鉄道用地となったことによるという。しかし,明治42年,横浜開港に貢献した井伊大老をしのび,旧彦根藩有志が大老の銅像を建立し,造園して掃部山と名づけた。大正3年,横浜市に寄贈され,昭和2年に掃部山公園が開園された。当園は関東大震災により一時荒廃したが,その後境域拡張のうえ整備され,開設面積2.08haの近隣公園として市民に親しまれている。また,井伊大老の銅像は,昭和18年,金属供出によって撤去されたが,同29年の開園100年記念に当たり再建された。公園の西側に隣接して,県立の音楽堂・図書館・文化資料館・青少年センター・婦人会館などがあり,県の文化センター的役割を果たしている。これらの建物の敷地は,横浜開港期の神奈川の奉行所跡である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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