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胡桃ケ谷
【くるみがやつ】


鎌倉市浄明寺,鎌倉五山の第5浄妙寺の東方の谷名。阿弥陀表書並奥書(金沢文庫所蔵/県史資2-925)に「弘安4年閏7月,クルミノ谷用之」とあるのが初見。なお,「法海禅師行状記」によれば,文永9年9月3日に「胡桃谷法海寺」に移ったという(続群9上)。この谷には律宗の大楽寺(現在廃絶)があったが,永享元年2月11日の永安寺炎上の際に類焼し,二階堂へ移ったという。道興准后の「廻国雑記」に「住駐し鎌倉山の山からや 胡桃か谷に秋を経ぬらん」の詠歌を載せている(群書18)。東側の山すそにはやぐらが多かったが,現在は宅地が造成され昔の面影を失っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7066769