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城山
【しろやま】


津久井湖の南に位置し,津久井郡津久井町と同郡城山町との境をなす山。標高375m。山名は津久井城があったことに由来し,津久井城山とも呼ぶ。また,御林山宝ケ峰とも呼ばれた(新編相模)。山頂は2つに分かれ,東峰に飯縄神社が,西峰には津久井城址がある。新編相模には「鎌倉将軍の頃津久井太郎次郎義胤津久井城を築てここに居り津久井を所領すと云へり」,また津久井県の図説には「鎌倉将軍の頃は築井太郎二郎義胤愛甲高座両郡の内を領して相模川の南岸,宝峯に築城して居り」とあるが,三浦氏の津久井為行(横須賀市津久井により名乗る)が相模北方の守備のためここに築城し,津久井(築井)を城名にしたという説もある。また,この津久井が地名となった。城は後に小田原北条氏の内藤左近将監景定が城主となったが,その子景豊の時の天正18年小田原城とともに落ち廃城となる。相模平野と道志山地の中間に位置する独立峰で山麓を相模川・串川・目九保川が流れ,築城には好条件であった。現在も山中には土塁・立堀・引橋跡・巨石などが残る。また御林山の名が示すように全山松・杉に覆われる。登山道は津久井町北根小屋と南根小屋とからがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7067426