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陣馬山
【じんばやま】


「じんばざん」とも呼び,陣場山とも書く。津久井郡藤野町佐野川と東京都八王子市の境にある山。標高857m。国鉄中央本線藤野駅の北方4kmに位置し,県内最古の地層である小仏層群の砂岩と頁岩の互層からなる。山名の由来には諸説あり,永禄12年甲斐武田氏が小田原北条氏の滝山城攻めの際陣を張り,陣張(じんばり)山と呼ばれたのに由来する説,武田氏がここに陣馬を置いたとする説,日本武尊が東征の際,当山を越えるのに人馬とも苦労したとする説などがある。また武田方の烽火台が山頂にあった(津久井郡勢誌)。別称裏高尾・奥高尾,東京側では案下嶺とも呼んだ(武蔵名勝)。北には和田峠があり,甲州街道の裏街道の案下道が通っていた。武蔵国からは案下峠と呼ぶ。山頂は裸地化している。山頂一帯がなだらかなため陣馬高原とも呼ばれる。裏高尾縦走路が通り,東の明王峠・景信山を経て高尾山に至る。富士山はじめ眼下に相模湖も望め,行楽シーズンには多くのハイカーでにぎわう。北面にはサクラが多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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