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高松山
【たかまつやま】


足柄上郡松田町と山北(やまきた)町の境にある山。国鉄御殿場線山北駅から北東約4kmの所にある。大野山とともに丹沢山地の南側の前山である足柄山地に属する。標高801.4m。地質は新第三紀中新世の丹沢層群下部の緑色凝灰岩層からなる。四方に緩やかなすそ野を広げ,草原に覆われているが,山頂は地肌が現れ,二等三角点と無線中継柱がある。頂上からの展望は雄大で,西に箱根連山,その向こうに富士山,これに連なる丹沢主稜の峰々,南には相模湾から遠くには伊豆の島々が見える。山麓一帯は,春にはカヤトの中に群生するワラビ,秋にはミカン狩りもできる。交通も便利なので家族連れによいハイキングコースとなっている。ルートとしては,高松山入口から北に進み尺里(ひさり)峠を経て山頂に,帰路は高松山の西肩から下降し,石仏が2つ祀られているビリ堂を抜けもとにもどるものがあり,また,虫沢峠から虫沢集落(松田町寄(やどりき))に抜けるルートもある。当山の南東山麓に高松集落があるが,ここは戦後中国などからの引揚者が,当初酪農中心に開墾した開拓集落で,山名を取って集落としたものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7067785