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武山
【たけやま】


横須賀市武1丁目から津久井・長沢にまたがる山。標高206m。三浦半島を西北西から東南東に走る3列の山脈の最南列にあり,三浦富士・砲台山などと峰を連ねる。山名は,地区名である武郷から名づけられたという。武郷は鎌倉期,三浦氏の血筋をひく武の次郎の居住の地であったという(新編相模)。伝承には,日本武尊が東征の折,三浦から房総へ渡る前に当山に登ったことから武山と名づけられたという。山頂にある武山不動は,三浦半島霊場の第1番札所であり,海上安全や家内安全を願う浪切不動として地元の信仰を集めた。毎年1月28日は初不動でにぎわう。武山ハイキングコースとしても整備されており,山頂からは東に東京湾・浦賀水道・房総半島,西に相模湾・富士・箱根・伊豆半島,南に伊豆大島などが眺望できる。付近に分布する地層は,新第三紀中新世の葉山層群で凝灰質砂岩泥岩の互層と泥岩層からなる。山の北側を北武断層,南側を武山断層などの活断層が西北西から東南東方向に走る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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