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鳶尾山
【とびおさん】


地元では「とんびょうさん」と呼ぶ。厚木市棚沢にある山。丹沢山地の東部,荻野地区(上荻野・中荻野・下荻野)の北側の丘陵性山地の主峰。標高234.7m。丹沢山地に対する第三の前山となっており,中生代白亜紀後期あるいは新生代古第三紀と考えられる小仏層群の砂岩・黒色頁岩などからなる古い地質の山体。山名は,「とんびょう」がアイヌ語の「エタレネトイビオ」(崖崩れ,絶壁の土地の意)に由来するとの説がある。また,遠火山と呼ばれる別名があるが,これは永禄12年武田信玄が小田原攻めの際に当山に烽火をあげて北方の三増(みませ)峠の味方の軍勢に連絡を行ったとの言い伝えにより,遠火山が鳶尾山に変わったのであろうという説,また,「とんびょう」の「とん」は山の頂上を意味し,「びょう」は「境」を意味することから「境の山」であるという説もある(丹沢山名談)。北の八菅(はすげ)山とともにハイキングコースとなっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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