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日向山
【ひなたやま】


厚木市と伊勢原市の境にある山。丹沢山地の名山,大山から東に延びる尾根の東端に位置する。標高404.4m。日向薬師(公称真言宗日向山霊山寺)のある山として知られる。同寺は霊亀2年行基の開創と伝え,本尊は行基の作と伝える薬師如来で,両脇の日光・月光菩薩とともに国重文に指定されている。同寺には鎌倉期,源頼朝や政子が娘大姫の病気平癒の祈願に訪れたといわれる。山名は,「新編相模」によると,当山が大山の東側の山麓に位置するため日光をさえぎるものがなく,陽がよく当たるところから起こったという。このほかに「大山不動と日向薬師」では「ひなた」は古称の「ひむけ」と考えられ,「むけ」すなわち背向く者を帰服させる神の性格から,あらぶる大山神と相対する古代信仰の地としての「日向」であろうと述べている。また当山は八菅(はすげ)山とともに修験道の道場として発展してきた。日向薬師の南には高麗王若光の祠のある白髭神社がある。北麓の玉川沿いにある弁天岩は岩登りの練習場として使用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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