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矢倉岳
【やぐらだけ】


「たけのこし」ともいう。南足柄市矢倉沢の西にある山。標高870m。箱根山地の最北に当たり,北西は山北町に臨む。稜線は足柄峠・金時山と連なるが,地質的には箱根火山と異なり石英閃緑岩からなる。山の形がやぐらに似ていることにちなむ。南麓を足柄道が通り,南足柄市関本と静岡県小山(おやま)町竹ノ下を結んでいる。「万葉集」には和乎可鶏山(わおかけやま),「新編相模」には源頼朝が伊豆に流された時の安達盛長の夢として,「頼朝矢倉ケ岳に尻を懸云々と見て,是を主に語る,大庭景義傍に在て,是最上の吉夢と賀せし事あり」とある。頂には矢倉明神の小祠がある。登山道は矢倉沢からのものが最短で,足柄峠へと延びる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7069446