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湯船山
【ゆぶねやま】


足柄上郡山北(やまきた)町と静岡県駿東郡小山(おやま)町の境にある山。標高1,041m。丹沢山地の西端に位置し,不老(ふろう)山と三国山との中間にある。北に世附(よづく)川の支流土沢が流れ,南には緩やかな湯船原の高原が広がる。新第三紀中新世の丹沢層群下部の緑色凝灰岩層からなる。古くは湯船官林の頭(あたま)と呼び,また北の水ノ木方面からは三日月(みかづき)山とも呼んでいた(現在の三日月山は当山の南にある丸山をさす)。山名は南麓にある湯船の集落名にちなむが,その地名は昔,朽ちた湯船が発見されたことによるという。当時は湯量も豊富であったが,宝永4年富士宝永山の噴火により湯量も減り,泉温も下がった。現在では1軒の湯船温泉があるのみ。足柄山の金太郎はこの温泉の東,中島の生まれという。母の山姥が,よくここに湯治に来て金太郎を産んだと伝えられ,現在金太郎公園があり,坂田金時を祀った金時神社がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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