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青海千里洞
【おうみせんりどう】


西頸城(にしくびき)郡青海(おうみ)町の田海(とうみ)川上流約7.8kmにあるカルスト地形の竪穴洞窟。黒姫山南方約2km,標高600~700mのマイコミ平に位置する。以前は小穴と呼ばれていたが,関西大学ケービングクラブが昭和40年から4年にわたって探検し,405mの深さまで観測,青海千里洞と命名。洞口は約10m×20mで,常に冷たいガスが吹き上げる。地下100mの第1ホールは万年雪が雪渓をつくり,160~250mの第3ホールは,高さ90m,最長径90mの広さで,カモシカやムササビらしい小動物の骨が発見された。最深部は10m×8mの楕円形ホールで,中心にある水たまりの深さは約30cm。周辺は万年雪のため,湿度が高く,ザゼンソウ・チシマネコノメソウなど高山植物の群落がある。青海石灰岩地帯は,山が高く水量豊富なため,地下深部まで溶食が及び,多数の竪穴を形成。マイコミ平には,ほかに白蓮洞・奴奈川洞・銀鳳洞など大小の洞穴群がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7070951