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大里峠
【おりとうげ】


岩船郡関川村沼と山形県小国町玉川の境にある峠。荒川の南方で国境を越える。標高487m。飯豊連峰の北端に位置する大境山に続く鞍部にあり,近世には米沢街道の往還道が通った。村上藩の参勤交代はこの峠を越えて米沢を経由し,江戸との間を往復した。「関川村郷土史」に「大永元年七月,伊達植宗大里峠に新道を開き,羽前より越後への往来を便にす。従来は関―榎峠―片貝と荒川の裾を渡り,八ツ口―越戸―沖庭―小渡」とあって,峠開削前は荒川峡谷沿いに関川村八ツ口に至り,そこから荒川北岸の国境山地を越えて小国盆地に達した。峠道は幅2m近くもあり,頂上近くに畑銅山跡がある。峠には大里大明神のお堂がある。峠を挟んで沼と玉川に宿場があった。現在は荒川沿いにJR米坂線と国道113号が通り,峠は寂れた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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