新発田川
【しばたがわ】

阿賀野川の支流。新発田市住吉町の県道住吉橋から，新井郷川分水路に至る１級河川。流長約16km。「越後野志」に「水源豊田庄大月村米倉村ノ間ニテ加治川ヲ分流し，諸村水田ノ用水ト為ス」とあるように，新発田市米で加治川から分流し，市内に水脈を分けて，新発田城の外堀の用水や清水園（城主の下屋敷）の引水としても利用される。新発田川は太田川など他の加治川分流水とともに下流で再び加治川に合流して島見潟など低湿遊水池に流入していた。そのため新田開発や悪水排除を目的とする瀬替が頻繁に行われたが，昭和40年代にも３回の洪水に見舞われたので，排水能力を高めるため，新発田川と太田川が合流する同市佐々木地内から両河川の水を直接新潟東港へ落とす新発田川放水路が開削された。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7073803