渋海川
【しぶみがわ】

長岡市下山町地内で信濃川に注ぐ１級河川。流長70.6km。長野県との境，東頸城(ひがしくびき)郡松之山町南端にある関田山脈三方岳に源を発し，濁川・松川・東川・越道川など大小32の支流と合流する。流れは，東頸城郡丘陵東側２列の山稜に挟まれて北流し，沿岸の同郡松之山町・松代町，中魚沼郡川西町，刈羽郡小国町，三島(さんとう)郡越路町にかけて山間盆地を形成し，農業用水を供給している。同丘陵全体が隆起運動を続ける土砂からなる第三紀層であるため，流域一体は穿入蛇行による浸食作用が盛んで，河道の曲流部を開削短絡させて開田する瀬替田が各地に見られる。小国盆地から信濃川との合流部までは，近世，小国船道と呼ばれる水運であった。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7073819