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関田峠
【せきだとうげ】


中頸城(なかくびき)郡板倉町関田と長野県飯山市温井(ぬくい)を結ぶ峠。関田山脈中部の信越国境にある。標高1,111mで,山脈中で最も高い峠。戦国期は上杉謙信が信濃川中島出兵の際利用した軍道であった。近世は高田平野の農民と,千曲川流域飯山の農民の物資交流の道として盛んに利用された。また越後の農民が信濃の野沢温泉へ行く湯峠道でもあった。峠名は越後側の関田集落に由来。峠の頂には近世末期の道路改修を顕彰した「関田嶺修路碑」がたつ。明治中期の信越線開通や,昭和初期の飯山線開通までは,越後からは塩・魚・米など,信濃からは内山紙・小麦・箕などが運ばれ,峠上の広場で交換された。また湯峠道としては第2次大戦まで利用された。昭和40年から峠直下の新潟県側で光ケ原牧場の建設が始まり,それと前後して車道新設も両県側から開始された。現在は関田~温井間は車道で結ばれているが冬季は使用不能。光ケ原牧場付近にはキャンプ場や野外レクリエーション施設があり,長野県側には茶屋池の景勝地もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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