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通船川
【つうせんがわ】


信濃川の支流。新潟市津島屋地先の阿賀野川から信濃川へ合流する1級河川。流長8.5km。もと阿賀野川本流筋。享保15年,開削された阿賀野川曲流部の松ケ崎放水路が,翌春の洪水により深さ2丈・幅150間の新たな本流筋となり,旧河道は干し上がり,新潟港の水深が浅くなって港の機能が低下。安永2年,新発田(しばた)藩の人夫延べ15万9,300人を動員した旧河道掘り下げ工事が竣功されたが,港は旧来の深水に復さなかった。旧河道は名を改めて通船川と呼ばれ,阿賀野川以北地域の内陸水運の役割を果たし,加治川通船の基幹河川として昭和初期まで利用された。新潟港の整備に伴い昭和初期から流域に工場が集中。製材・木工・印刷・石材関連団地の造成が盛んとなった。流域に壊滅的打撃を与えた新潟地震の災害復旧工事で,川の水位を下げるため阿賀野川分岐点に津島屋排水機場が,信濃川との合流点に山ノ下閘門・排水機場が設置。現在,水運の需要は薄れ,貯木場として利用している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7075518