名立川
【なだちがわ】

西頸城(にしくびき)郡名立(なだち)町を貫流する２級河川。流長19.3km。名立町南部にある大毛無山・不動山北斜面の渓流を集めて北流，名立海岸で日本海に注ぐ。不動地区で，右岸から川東用水（天保６年開削），左岸から川西用水（嘉永６年開削）が取水。下って東蒲生田地区で，丸田下江用水（文政10年開削）が引かれ，山に挟まれた峡谷名立町の水田を潤す。昭和43年上越利水総合開発事業によって不動地区から取水，桑取川などを合わせて上越市の金谷山麓に導き，市の上水道水や発電事業に利用される。同47年名立川さけ漁業生産組合が組織されサケの稚魚の放流が始まり，県内屈指の漁獲高をあげる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7076474