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福来ケ口
【ふくがくち】


西頸城(にしくびき)郡青海(おうみ)町田海(とうみ)黒姫山東麓にある鍾乳洞。石灰岩の絶壁に開口し,開口部は縦10m・横6m,全長約428m。夏でも水温7~8℃・気温約10℃。鍾乳石や石筍は比較的少なく,石筍はトーテムポール形・まんじゅう形と変化に富む。昭和41年の探査では,入口から約240mの大広間最深部でカルスト地形の珪石・石灰華段丘とも呼ばれるリムストーンを発見。炭酸カルシウムが沈殿した堆積物が千枚田状をなし,奥から流出する水をたたえる。最奥部は5m×3mの深い淵をなし,豊水時にはサイフォン式に大量の水が噴き出る。この水は約3km南方のマイコミ平のポノール(吸込口)で伏流水となったもので,当洞窟開口部から田海川に流下する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7077551