100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

真野湾
【まのわん】


佐渡ケ島の西部,大佐渡と小佐渡に挟まれた湾。湾は南西に向かって開き,北側大佐渡二見半島の南端の台ケ鼻と南側小佐渡小木半島北岸中部,田切須崎を結ぶ線が湾口。湾の南北海岸は,発達した海岸段丘の海食崖が連なるが,湾奥の海岸は国中平野から流入する国府川・石田川の沖積平野前面で,遠浅な約8kmの弧状砂浜。湾内沿岸に26の大字集落があるが,湾口北端の相川町二見漁港を除くと港湾施設が乏しい。砂浜北西端の佐和田町沢根は,戦国末期に鶴子(つるし)銀山の外港として発達し,江戸期は数軒の廻船問屋を置く商港であった。現在は商港機能を失い,カキ養殖を行う。砂浜中央部佐和田町河原田や南東端の真野町新町の海岸は海水浴場に利用され,周囲には真野町藤塚貝塚(県史跡)など縄文遺跡や真野古墳群(県史跡)・真野御陵・国分寺,戦国末の雑太(さわた)本間氏居城跡など,古代中世史跡が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7078169