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森立峠
【もったてとうげ】


長岡市と栃尾市の境にある東山山地越えの峠。標高510m。江戸期,栃尾には長岡藩の栃尾組の代官所があり,長岡城下との交通は頻繁で,森立峠越えは長岡道と呼ばれ,最短距離の間道であった。旧道は,長岡城下から東方に向かい悠久山を経て,谷口の成願寺温泉から東山丘陵の中腹の急坂を登り,森立峠を越え軽井沢(栃尾市)に至り,一之貝川に沿う西谷を下って栃尾に達する道筋。戊辰戦争では長岡藩主がこの峠越えで会津に逃れた。現在の峠道は,昭和35年栃尾~長岡間のバス路線開削工事に伴い,旧道の中腹から成願寺川の沢をさかのぼり,旧道から約500m北寄りの鞍部を越えるコンクリート舗装道路に付け替えられ,この峠を森立峠と呼んでいる。旧峠跡は尾根筋の八方台休暇センターへのハイキングコース沿いにあり,茶屋のあった森立清水場・背負子の荷休み場,下り口に建つ馬頭観世音の石塔が昔をしのばせる。旧道は廃道。新道は冬季間不通。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7078680