虻ケ島
【あぶがしま】

氷見(ひみ)市中田の東方2kmにある島。面積1,315km(^2)。富山湾内最大の島。「あぶが嶋。姿村沖に之れ有り。嶋長九十間，幅二十間，嶋の上たぶの木，榎之れ有り」（宝暦十四年旧蹟調書／越中志徴）。中央がくびれていて，北東部を雄島，タブノキが多いのでタブノキ島ともいい，南西部を此島，マツの老木が数本あるのでマツノキ島ともいう。新第３紀鮮新世に属する石灰質の砂岩からなり，ホタテガイ・ビカリアなどの化石が出る。近海で暖流と寒流が出会うので，暖寒両系の動植物が共生しており，昭和40年に県指定天然記念物となっている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7079622