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岩瀬浜
【いわせはま】


神通(じんづう)川河口から東へ1kmにわたる海水浴場。対岸の西岩瀬が「往古より神通川の川尻にて,繁昌の湊なりし故に人家多く建並び,諸国より大船多く着岸するに依て,船宿など勤る者多く居住しける」に反し,東岩瀬と称した当地には人家がほとんどなかった。ところが,慶長14年の大洪水で「神通川々筋変じ,東岩瀬湊と相成るに付き,西岩瀬の船宿の人々悉く東岩瀬へ移住し,次第に繁昌の地と成。ことに寛文2年新宿命ぜられし後は,追々家屋多く建ち今の如く成たり」(越中志徴)。夏になると浜に茶屋が建ち並び,海水浴客や磯釣客でにぎわう。かつての北陸浜街道(主要地方道魚津氷見線)が浜に並行して走り,加賀藩第2代藩主前田利長が慶長年間に参勤交代の途上植えたといわれる松並木が現存。越中舞子の美称もあったが,昭和7年に正木帝国美術院長が「古志の松原」と命名,その記念碑が建っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7080034