臼ケ峰
【うすがみね】
氷見(ひみ)市床鍋(とこなべ)にある峠。市指定史跡。江戸期,将軍の代替りごとに加賀藩へ派遣した使者の巡見道筋で,能登の羽咋(はくい)から国境の臼ケ峰を越えて床鍋から射水(いみず)郡に入ったという重要な道。「越中志徴」に「所司原村臼ケ峯と云う処,則ち国境にて,所司原村より床鍋村迄道程三十二町程とあり」とある。天平20年大伴家持が巡視のときも,寿永2年の源平合戦のときも,承元元年親鸞の越後流罪のときも,この峠を通ったとされている。いまはわずかに旧道が残っている。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7080131 |