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宇波川
【うなみがわ】


石動(せきどう)山の南斜面に発し,氷見(ひみ)市の北部を東流して富山湾に注ぐ川。流長約9km。「大柴峠ノ下ヨリ一水(滝川,戸津宮川)流出ル,大窪村ノ南方ヨリ戸津宮村中ヲ流レ,白川村ノ東ニテ,西ノ方ヨリ,五十谷村山ヨリ一水(白川),川筋凡三十丁,落合,脇方村,宇波村ノ間ヨリ海へ流出ル」(大路水経)。かつて「宇納郷を流るゝ故,宇奈比川と呼」んだが,童比(うない)川・八代仙川ともいった。大伴家持は「清き瀬ごとに鵜川立つ荒磯に注ぐ宇奈比河」(万葉集巻17)とうたっており,かつては「山中より近く流出る故に,水清く小鮎も住」んでいた(藻塩草/越中志徴)。上流の低山性の渓谷は滝がかかって美しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7080164