小原峠
【おはらとうげ】
小矢部(おやべ)市と石川県金沢市の境にある峠。標高およそ300m。北陸自動車道の北側に位置する。現在は地元のものしか通らないが,かつては倶利伽羅(くりから)峠越の間道で人馬の往来でにぎわった。「花山法皇諸国巡幸の折,安居山へ登輿ましまし,一とせあまり玉址をとどめ給いける。そののち毎年七月小原左衛門,清原節光をして勅使を立てられしに,この行径,加州より越中へ越近みちあり,蟹谷という。今小原越とよぶなり」とある(北国巡杖記/越中志徴)。近くに松根(まつね)城址があるので,松根越ともいう。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7080570 |