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鹿熊峠
【かくまとうげ】


東礪波(ひがしとなみ)郡平(たいら)村地内の梨谷(なしだに)・上梨(かみなし)間を結ぶ山道にある峠。標高約740m。もとはカモシカやクマなどが通るけもの道であった。峠名もそれに由来すると思われる。もとは城端(じようはな)と五箇山(ごかやま)を結ぶ五箇山街道の間道であったが,明治20年に細尾(ほそお)峠新道に組み込まれてから利用者が増えた。特に,相倉(あいのくら)や上梨・田向・皆葎(かいむくら)の人々は礪波平野へ出るための近道としてこの峠を利用した。昭和2年に,細尾峠越えの自動車道路(八幡(はちまん)道路)が完成すると,鹿熊峠越えの道は廃道となったが,昭和44年までは冬季のみ郵便逓送隊が通った。現在,峠道は通行不能となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7080662