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のたのお峠
【のたのおとうげ】


野田尾峠とも書く。東礪波(ひがしとなみ)郡利賀(とが)村,五箇山(ごかやま)最奥部の集落水無(みずなし)から,飛騨の角川(つのがわ)(岐阜県大野郡河合村)に抜ける道中にある峠。標高1,330m。「水無村と飛州羽根村との山境也」(越中志徴)とあるように,かつては現在地の南1.6kmのところにあって,水無からカラ谷をさかのぼって飛騨の羽根(はね)(河合村)にまっすぐ下る鞍部に位置し,羽根峠・原山峠ともいわれた。文化・文政年間にこの峠道を通って能登の塩が飛騨へ運ばれたというが,険しい急坂の難路で,現在では歩行も困難である。現在の峠道はカラ谷の北の山葵(わさび)谷をさかのぽり,のたのお峠を越え,楢峠・二ツ屋を経て角川に至る。やっと自動車が通れるぐらいの道で,沿道にはミズバショウが咲く。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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