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針ノ木峠
【はりのきとうげ】


中新川(なかにいかわ)郡立山(たてやま)町と長野県大町(おおまち)市の県境にある峠。針ノ木岳と蓮華(れんげ)岳の鞍部,針ノ木谷の北又の源頭に位置する。標高2,541mで,北アルプスを横断する峠では最高位の1つ。古くから越中と信州を結ぶ交通路の要衝で,信州の大町から籠川沿いにこの峠を越え,黒部川沿いの平をへて,刈安(かりやす)峠・ザラ峠を越えて立山温泉に出た。明治以後も歩荷(ぼつか)や牛による物資の運搬でにぎわったが,次第にさびれ,昭和46年にいわゆる立山黒部アルペンルートが開通してからは,峠越えの必要はなくなった。現在は,後立山(うしろたてやま)連峰縦走路の起点として利用され,針ノ木小屋が設置されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7083768