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棒小屋沢
【ぼうごやざわ】


中新川(なかにいかわ)郡立山(たてやま)町にある黒部川右岸の支谷。後立山(うしろたてやま)連峰の鹿島槍(かしまやり)ケ岳・爺(じい)ケ岳・岩小屋沢(いわこやさわ)岳の水を集めて西北流し,下ノ廊下(しものろうか)で黒部川に落ちる。合流点は,対岸に剣沢(つるぎさわ)が滝をなして落下し,黒部川と両沢が十字をなすので十字峡といい,黒部随一の峡谷美を誇る。江戸期に,越中では栂谷(とがだん)といったが,樹木のトガによるとも,罪咎のトガによるともいわれる。上流部は多数の支谷に分岐するが,大正12年の小林喜作(猟師)遭難事件の舞台となった西沢小沢(にしざわこざわ),牛首(うしくび)山を源頭とする中首沢が著名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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