鵜飼川
【うかいがわ】

善野(ぜんの)川ともいう。珠洲(すず)市南部を東流する。２級河川。流長10.24km・流域面積約30km(^2)。市内宝立(ほうりゆう)町大町泥ノ木地内の山地に源を発して南流，泥ノ木地内で東行，長谷川・是国(これくに)川・菅沢(すげそう)川・鳥屋尾川を合流し，小屋(おや)・柏原を経て鵜飼で富山湾に注ぐ。河川名は鵜飼の村名に由来するものと考えられる。「能登志徴」に「按ずるに，いにしへ鵜飼部の居たる地なりし故に，村名に残りたるべし」とある。江戸期には，80石積の和船が河口から200m余も溯上できたと伝えられる。上流の二双舟(にそうぶね)砂岩層から第三紀中新世の貝化石を出土。アユ・マス・イワナなどが生息し，市内屈指の釣り場となっている。上流の小屋地内には防災ダムの建設が予定されている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7085759