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米町川
【こんまちがわ】


神代川尻(かくみかわじり)川・川尻川ともいう(郷土辞彙)。河口付近では神代川という。羽咋(はくい)郡志賀(しか)町北部から南に流れ,下流で西流し日本海に注ぐ。2級河川。流長17.12kmで,富来(とぎ)町荒尾の山中に源を発し荒尾川,直海(のうみ)に至って直海川,米町に至っては米町川となる。大笹で左岸から仏木(ほとぎり)川を合わせ,梨谷(なしたん)小山・北吉田を流下,神代の東で於古(おこ)川を左岸に入れて神代川となり,高浜市街地北部を経て川尻から日本海に注ぐ。「小船など出入してにぎはしき所也」(能登名跡志)とあり,今日,高浜漁港(第2種漁港)となっているが,かつての面影はない。上流の北西部支川は富来町や鹿島郡中島町との町境(100~150m)を分水嶺として南東側に流下し,それぞれ山田をぬって流れ米町川に合流する。これらが直接日本海に流入しないのは,堀松から直海に通ずる国道249号を境に,東側では新第三系が発達,これらの地層はほとんど南東に傾斜していることによる。西側では新旧4段の海岸段丘が発達し,これらの段丘群は東側ほど高く,開析が進む。この平坦な段丘の発達で河川は南東側へ流下。最高位(五里峠段丘―100~70m)ではアカマツを中心とする雑木林と赤褐色の地肌をみせる畑からなる。その下方では溜池を伴い水田が多い。近年,段丘面を工業用地・農業パイロット事業地として積極的に開発,大きく変貌しつつある。北吉田より下流域は支流於古川とともに志賀地方最大の穀倉地帯。河口には流域の物資の集散地として,志賀町最大の市街地,高浜町がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7087229