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蛇谷
【じゃだに】


尾添(おぞう)川の上流にある支谷。白山登山路の中宮道にある間名古の頭(まなごのかしら)(標高2,123.9m)を水源とするオモ谷が主谷で,ほぼ平行して北に延びる枝谷を合わせて北北西に流れ,途中,野谷荘司(のだにしようじ)山(標高1,797.3m)を水源とする飄箪(ふくべ)谷・親谷(おやだに),笈ケ岳(おいずるがだけ)(標高1,841m)の南を水源とする岩底(かまそこ)谷,湯谷の頭(ゆだにのかしら)(標高1,549m)を水源とする湯谷などの支谷を合わせて西流し,中ノ川・丸石谷と合流,尾添川となる。流域は飛騨変成岩や濃飛酸性岩が露出し,渓谷美,秋の紅葉もみごとで,秘境といわれた。流域には姥ケ滝(うばがたき)や飄箪滝・岩底滝など多くの滝があり,湯谷には中宮温泉が,親谷との合流点には親谷の湯があり,冬瓜(かむり)山の南,ジライ谷には野猿も生息するなど観光資源に恵まれる。昭和53年開通の白山スーパー林道は,秘境の公開で話題を呼んだが,自然環境破壊の声も大きく,観光開発の困難性を示した。湯谷との合流点近くに白山自然保護センターがあり,ジライ谷の野猿餌付場を見学できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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