100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

杖川
【つえがわ】


1級河川手取川の小支川。流長4.8km。小松市新保町の東方岩蕗(いわぶき)山(標高1,190.5m)に水源を発し,鼓弓(こきゆう)ケ谷,重谷(しげつたに)川を流れる間に多くの滝を成し,障子谷(しようじだに)川,大田和(おおたわ)川,小手谷(こてだに)川の水を集めて,もとの小松市津江(つえ)町を貫流,鷲走谷(わつそだに)を合わせ,石川郡鳥越(とりごえ)村三ツ瀬地内で大日(だいにち)川と合流する。川名は集落に至るには川の浅瀬の馬渡を通らねばならず,杖なしで渡れないため両岸に常に数十本の杖を用意しておいたことによるという。河水による浸食が激しく,旧津江町から下流は両岸ともに急崖を成し,川沿いに道路はない。現在,この川の水を3t/secで大日(だいにち)川ダムに流している。流域にはかつて杖村・杖出などの集落や出作りがあり,新丸小学校・中学校の分教場などが設置されていたが,現在はまったく無人と化した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7088335