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三ツ子浜
【みつごはま】


輪島市東部,町野(まちの)町大川の西端白崎から西方に開ける浜。町野川左岸,川西・田長(たながい)の西方にある天笠山(標高235.1m)の西麓に源を発する渋田川(流長約3.5km)の河口より東北方,白崎に至る約2kmの岩礁と砂浜の海岸で,比較的単調。「鳳至郡誌」に「字大川の地内に属し,南志見村の境界より東方二十町許の海浜……其海面を三ツ尾港といい,百石内外の和船十数隻入りて波待を為し得べく,夏時常に船舶の来往を絶たず。海浜一帯に砂鉄ありて現に採鉱に従事するものあり。又渋田の境に近く明礬冷泉あり,創傷に特効ありと称し,土人常に汲み来りて之を用う」とある。三ツ子鉱泉は現在も湧出し続けており,三ツ子の湯と称され,時折人が訪れる。浜から内陸の若返谷に至る天笠山地は南志見泥岩層からなり,標高も低く緩斜面をなし,急斜面で標高の高い高洲(こうしゆう)山地とは白米(しろよね)町から西院内町に至る断層によって区切られる。浜に並行する一般国道249号沿いの崖には風化した珪藻土を含む南志見泥岩層が崩壊し続けている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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