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石徹白川
【いとしろがわ】


石土白・石堂白・石通白とも書いた。大野市・岐阜県境の願教寺(がんきょうじ)山東面と岐阜県郡上(ぐじょう)郡の銚子ケ峰の南面に源を発し,初河(はつこ)谷・朝日添(わさおぞ)川・智奈洞(ちなぼら)谷などの小支流を集め,大野郡和泉村朝日で九頭竜川に注ぐ支流。流長約27.8km。昭和33年10月15日大野郡旧石徹白村の大部が岐阜県白鳥町へ越県合併したため,小谷堂(こたんどう)以下の県内流程は約13.3km。石徹白の名は,「白山中居神社縁起」に「伊邪那岐・伊邪那美の二神が打波村境の橋立山に天くだり,その東南に望まれる形勝の地の船岡山に千引岩を引き,許等度をしようといわれた時,一帯に白雲がたなびいたことにちなんで,千引岩・許等度・白雲から一字ずつとって石度白と名づけた」とある。その後,泰澄大師が石徹白を通って白山に登り,「わが宿願貫徹せり」といい,石徹白と書くようになったという(白鳥町史)。県域内は山地中に小さな河谷平野をつくって流れ,両岸の河岸段丘上には縄文時代の住居址が発見されている。三面(さつら)付近に石徹白ダム,また下流に山原ダムがある。山原ダム下手の地層からは,蜆などの貝の化石が多数発見され,貝皿の集落名のもとになった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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